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【どちらがオススメ?】ScratchとScratchJrの違いと選び方をわかりやすく解説

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Scratch(スクラッチ)とScratchJr(スクラッチジュニア)は、子どもたちがプログラミングをたのしく学べるツールとして広く使われています。

しかし、子どもがプログラミング学習をはじめる際に、どちらを選べばよいか迷う人も多いかと思います。

Scratchは8歳以上の子ども向け、ScratchJrは5歳から7歳の子ども向けに作られており、特徴や使い方が異なります。

本記事では、ScratchとScratchJrの違いをわかりやすくまとめ、どちらを選ぶのが良いかを説明します。


Scratch(スクラッチ)とScratchJr(スクラッチジュニア)

Scratch(スクラッチ)とは?

Scratchは、8歳以上の子ども向けに作られたビジュアルプログラミングツールです。

ブロックを組み合わせて、ゲームやアニメーションを作ることができます。
難しいコードを覚える必要がなく、カンタンにプログラミングの基本を学べます。

ScratchJr(スクラッチジュニア)とは?

ScratchJrは、5歳から7歳の小さな子ども向けに作られたプログラミングアプリです。

ブロックを使ってプログラムを作りますが、Scratchよりもシンプルで、まだ文字が読めない子どもでもたのしみながらプログラミングを学べます。

ScratchとScratchJrの違い

ScratchとScratchJrには、大きく5つの違いがあります。
これら5つの違いについて、詳しく説明していきます。

対象年齢の違い

Scratchの対象年齢

Scratchの対象年齢は、8歳以上です。

条件分岐や変数なども使えるため、プログラミングの基本を学べるだけではなく、複雑なプログラムを作成することもできます。

ScratchJrの対象年齢

ScratchJrの対象年齢は、5歳から7歳です。

複雑なプログラムの作成ができない代わりに、シンプルで直感的に操作ができます。
まだ文字が読めない子どもでも、たのしくプログラミングを学ぶことができます。

機能の違い

ScratchとScratchJrの機能の違いについて、表にまとめました。

Scratchは、ScratchJrに比べて機能が多く、複雑なプログラムも作れます。

ScratchJrは、Scratchに比べて機能は少ないですが、シンプルでわかりやすいという特徴があります。

機能ScratchScratchJr
動き
見た目
イベント
繰り返し
条件分岐×
変数×
リスト×
ブロック定義×
演算×
クローンの作成×
拡張機能×
プロジェクトの保存
プロジェクトの共有
ScratchとScratchJrの機能の違い

動き

機能の違いの1つ目は、「動き」の違いです。

ScratchとScratchJrでは、どちらもキャラクターを動かすことができます。

Scratchは、「◯歩動かす」や「◯度回す」という動きのほかに、X座標やY座標を指定して動かすことができます。

ScratchJrは、「左右上下に動く」、「左右に回る」、「ジャンプ」といったシンプルな動きのみです。

ScratchScratchJr
動きの種類17種類8種類
動きの詳細・◯歩動かす
・◯度回す
・X座標やY座標を指定して動かす
など
・左 / 右 / 上 / 下に動く
・左 / 右に回る
・ジャンプ
はじめの場所へ戻る
ScratchとScratchJrの動きの違い

見た目

機能の違いの2つ目は、「見た目」の違いです。

ScratchとScratchJrでは、どちらもキャラクターの見た目を変えることができます。

Scratchは、「キャラクターに文字を話させること」や「キャラクターの大きさを変えること」以外に、キャラクターのコスチュームや背景を変えることもできます。

ScratchJrは、「話す」、「大きさを変える」、「見せる/消す」といったシンプルな見た目の変更のみです。

ScratchScratchJr
見た目の種類20種類6種類
見た目の詳細・◯◯と言う
・大きさを◯ずつ変える
・表示する / 隠す
・次のコスチュームにする
・次の背景にする
など
・話す
・大きくなる / 小さくなる
・元の大きさに戻す
・見せる / 消える
ScratchとScratchJrの見た目の違い

機能の違いの3つ目は、「音」の違いです。

ScratchとScratchJrでは、どちらも音を鳴らすことができます。

Scratchは、「録音した音を鳴らす」、「音を変える」、「音量を変える」といった操作ができます。

ScratchJrは、「ポン!という音を鳴らす」、「録音した音を鳴らす」といったシンプルな音の操作のみ可能です。

ScratchScratchJr
音の種類9種類3種類
音の詳細・◯◯の音を鳴らす
・◯◯の効果を◯にする
・音量を◯%にする
など
・ポン!と音を鳴らす
・録音した音を鳴らす
・録音する
ScratchとScratchJrの音の違い

イベント

機能の違いの4つ目は、「イベント」の違いです。

ScratchとScratchJrでは、プログラム実行のイベントを設定できます。

Scratchは、「フラグが押されたとき」、「特定のキーが押されたとき」、「キャラクターが押されたとき」などの設定ができます。

ScratchJrは、「フラグが押されたとき」、「キャラクターが押されたとき」、「ぶつかったとき」などよく使うもののみ設定可能です。

ScratchScratchJr
イベントの種類9種類5種類
イベントの詳細・緑のフラッグが押されたとき
・◯◯キーが押されたとき
・このスプライトが押されたとき
・◯◯を受け取ったとき
など
・みどりのハタからスタート
・タップするとスタート
・ぶつかるとスタート
・メッセージがきたらスタート
・メッセージを送る
ScratchとScratchJrのイベントの違い

繰り返し

機能の違いの5つ目は、「繰り返し」の違いです。

ScratchとScratchJrでは、処理の繰り返しを設定できます。

Scratchは、「ずっと繰り返す」、「◯回繰り返す」、「◯◯まで繰り返す」のようにいくつかの設定ができます。

ScratchJrは、「◯回繰り返す」のみ設定可能です。

ScratchScratchJr
繰り返しの詳細・ずっと繰り返す
・◯回繰り返す
・◯◯まで繰り返す
・◯回繰り返す
ScratchとScratchJrの繰り返しの違い

条件分岐

機能の違いの6つ目は、「条件分岐」の違いです。

Scratchでは、条件分岐を設定できます。

Scratchは、「もし◯◯なら」や「もし◯◯なら、でなければ」の条件分岐の設定ができます。

ScratchJrでは、条件分岐の設定はありません。

ScratchScratchJr
条件分岐の詳細・もし◯◯なら
・もし◯◯なら、でなければ
なし
ScratchとScratchJrの条件分岐の違い

変数

機能の違いの7つ目は、「変数」の違いです。

Scratchでは、変数が利用できます。

Scratchは、「変数を作る」、「変数を◯にする」などの変数作成・変更ができます。

ScratchJrでは、変数は利用できません。

ScratchScratchJr
変数の詳細・変数を作る
・変数を◯にする
・変数を◯ずつ変える
など
なし
ScratchとScratchJrの変数の違い

リスト

機能の違いの8つ目は、「リスト」の違いです。

Scratchでは、リストが利用できます。

Scratchは、リストが利用できるため、「リンゴ、バナナ、ミカン」のように文字や変数を入れたリストを作って、プログラミングを行うことができます。

ScratchJrでは、リストは利用できません。

ScratchScratchJr
リストの詳細・リストを作る
・◯◯を[リスト]に追加する
・[リスト]の◯番目を削除する
など
なし
ScratchとScratchJrのリストの違い

ブロック定義

機能の違いの9つ目は、「ブロック定義」の違いです。

Scratchでは、ブロック定義が利用できます。

Scratchは、ブロック定義を使うことで、プログラムを見やすい単位で部品化することができます。

ScratchJrでは、ブロック定義は利用できません。

ScratchScratchJr
ブロック定義の詳細・ブロックを作るなし
ScratchとScratchJrのブロック定義の違い

演算

機能の違いの10個目は、「演算」の違いです。

Scratchでは、演算が利用できます。

Scratchは、演算を使うことで、数字のたし算やひき算などの計算を行うことができます。

ScratchJrでは、演算は利用できません。

ScratchScratchJr
演算の詳細・たし算(◯ + ◯)
・ひき算(◯ – ◯)
・かけ算(◯ * ◯)
・わり算(◯ / ◯)
など
なし
ScratchとScratchJrの演算の違い

クローンの作成

機能の違いの11個目は、「クローンの作成」の違いです。

Scratchでは、クローンの作成が利用できます。

Scratchは、クローンの作成を使うことで、同じキャラクターを何体も並べて作ったりできます。

ScratchJrでは、クローンの作成は利用できません。

ScratchScratchJr
クローンの作成の詳細・◯◯のクローンを作る
・このクローンを削除する
なし
ScratchとScratchJrのクリーンの作成の違い

拡張機能

機能の違いの12個目は、「拡張機能」の違いです。

Scratchでは、拡張機能が利用できます。

Scratchは、拡張機能には、「翻訳」を行う機能や「micro:bit」や「LEGO」と連携するための機能などがあります。

ScratchJrでは、拡張機能はありません。

ScratchScratchJr
拡張機能の詳細・翻訳
・micro:bit用
・LEGO MINDSTORMS EV3用
など
なし
ScratchとScratchJrの拡張機能の違い

プロジェクトの保存

機能の違いの13個目は、「プロジェクトの保存」の違いです。

ScratchとScratchJrでは、作ったプログラムをプロジェクトとして保存できます。

Scratchは、デバイス(パソコンなど)に保存するだけではなく、インターネット上に保存することもできます。

ScratchJrは、デバイス(タブレットやスマホ)に保存できます。

ScratchScratchJr
プロジェクトの保存の詳細・デバイス(パソコンなど)に保存
・インターネット上に保存
・デバイス(タブレットやスマホ)に保存
ScratchとScratchJrのプロジェクトの保存の違い

プロジェクトの共有

機能の違いの14個目は、「プロジェクトの共有」の違いです。

ScratchとScratchJrでは、作ったプログラムを他の人と共有できます。

Scratchは、デバイスに保存したファイルを送信したり、インターネット上で公開して、他の人に共有することができます。

ScratchJrは、メールでファイルを送信することで、他の人に共有することができます。

ScratchScratchJr
プロジェクトの共有の詳細・保存したファイルを送信
・インターネット上で公開
・メールでファイルを送信
ScratchとScratchJrのプロジェクトの共有の違い


動作環境の違い

Scratchの動作環境

Scratchの対象年齢は、パソコンとタブレットで動作が可能です。
(タブレットは、ブラウザ版のみです)

スマホでは、画面の大きさの関係で、うまく動かすことができません。

ScratchJrの動作環境

ScratchJrは、タブレットでのみ動作が可能です。

ScratchJrは、タブレット向けのアプリのため、パソコンでは動かすことができません。

スマホでも動かすことはできますが、画面が小さいため、タブレットが推奨です。

ScratchとScratchJrの動作環境

デバイスScratchScratchJr
パソコン
(Windows / MacOS)

(アプリ版 / ブラウザ版)
×
タブレット
(iOS / Android)

(ブラウザ版)

(アプリ)
ScratchとScratchJrの動作環境の違い

古いパソコンやタブレット/スマホでは、うまく動かない場合があります。


学習方法の違い

Scratchの学習方法

Scratchは、まず簡単なアニメーションやゲームを作りながら、少しずつ難しいことを学んでいく構造です。
最初は基本からはじめて、徐々に難易度を上げていきます。

Scratchでは、書籍やオンライン教材を使って、いろいろなプロジェクトに挑戦できます。
また、他のユーザーと作品を共有したり、コミュニティで学んだりすることもできます。

ScratchJrの学習方法

ScratchJrでは、まずキャラクターを動かす簡単な操作を学びます。
その後、いくつかの動作を組み合わせて、簡単なストーリーやゲームを作ることができます。

ScratchJrでは、シンプルなチュートリアルを使って基礎を学びます。
親子で一緒に取り組むことで、さらにたのしんで学べます。

作れるゲームの違い

Scratchで作れるゲームの違い

Scratchでは、たくさんの部品が用意されているため、様々なゲームを作ることができます。

Scratchで作れるゲームの例
  • シューティングゲーム
  • クイズゲーム
  • 迷路ゲーム


ScratchJrでのゲームの作り方

ScratchJrでは、Scratchよりも部品数が少ないですが、よりカンタンにゲームを作ることができます。

ScratchJrで作れるゲームの例
  • ボールを避けるゲーム
  • 動物レースゲーム


ScratchとScratchJrの違いまとめ

特徴ScratchScratchJr
対象年齢8歳以上5〜7歳
機能機能数が多い機能数が少ない
動作環境パソコン、タブレットタブレット
学習方法書籍やオンライン教材を使った学習チュートリアルを使った学習
作れるゲームシューティングゲーム
クイズゲーム
迷路ゲーム
など
ボールを避けるゲーム
動物レースゲーム
など
ScratchとScratchJrの違いまとめ


ScratchとScratchJrの選び方

どちらもプログラミング学習にオススメ

ScratchとScratchJrは、どちらも子どもがたのしみながらプログラミングを学べるツールです。

年齢やスキルに合わせて選ぶことで、無理なくステップアップでき、創造力や論理的な考え方を育てることができます。

Scratchがオススメの人

次のような人には、Scratchでのプログラミング学習がオススメです。

Scratchでのプログラミング学習がオススメの人
  • 8歳以上の人
  • プログラミングを少し学習したことがある人
  • 複雑なプログラムやゲームを作りたい人

8歳以上の人

Scratchの対象年齢は8歳以上です。
8歳以上で、プログラミングを学習したい場合は、Scratchがオススメです。

プログラミングを少し学習したことがある人

プログラミングを少し学習したことがある人の場合は、機能がたくさんあって、複雑な処理もできるScratchがオススメです。
Scratchでも、プログラミングの基礎は学習することができます。

複雑なプログラムやゲームを作りたい人

ScratchJrでは、カンタンでシンプルなプログラムやゲームしか作ることができないため、複雑なプログラムやゲームを作りたい人には、Scratchがオススメです。

ScratchJrがオススメの人

次のような人には、ScratchJrでのプログラミング学習がオススメです。

Scratchでのプログラミング学習がオススメの人
  • 年齢が8歳未満の人
  • プログラミングを体験してみたい人

8歳未満の人

Scratchは8歳以上が対象のため、8歳未満の場合はScratchJrの方がオススメです。

ScratchJrの対象年齢は5〜7歳となっていますが、カンタンな操作のため、5歳未満でも使うことは可能です。
もし、小さい子どもの場合は、パパやママと一緒に使うのがオススメです。

プログラミングを体験してみたい人

プログラミングをしたことがなく、とりあえずプログラミングを体験してみたい人には、ScratchJrがオススメです。

ScratchJrは、シンプルでカンタンなので、チュートリアルを少し見るだけでもある程度プログラミングができるようになります。

ScratchJrを学習し、物足りなくなったらScratchにステップアップするのもオススメです。


オススメの教材

Scratch向けの教材紹介

Scratchは、書籍やオンライン教材を使った学習がオススメです。

また、Scratchを学習できるプログラミング教室も多くあるため、プログラミングをしたことがなく不安があるといった場合には、プログラミング教室を活用するのも選択肢の一つです。

Scratchが学べるプログラミング教室の一覧は、下記の記事で紹介しています。

【子ども向けプログラミング教室】Scratchが学べるプログラミング教室まとめ


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ScratchJr向けの教材紹介

ScratchJrは、機能が限定されており、シンプルなので、公式サイトのチュートリアルを使って学習することがオススメです。

公式サイトのチュートリアルでは、動画でScratchJrの使い方を学ぶことができます。
動画は英語ですが、音声がなくても動きを見るだけである程度使い方を学ぶことができます。

ScratchJrのチュートリアルはこちら


まとめ

本記事では、ScratchとScratchJrの違いについて解説しました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

以上、「【どちらがオススメ?】ScratchとScratchJrの違いと選び方をわかりやすく解説」でした。

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