ロボットやAIが増えてきている中で、プログラミング学習で得られる知識はますます重要となってきます。
子どもの頃からプログラミングを学ぶことで、論理的思考が身についたり、将来の職業の選択肢が増えたりと様々なメリットがあります。
子どもがプログラミングを学ぶ際に、家庭での学習かプログラミング教室に通うか、どちらを選んだらいいか迷う場合も多いです。
私は、システムエンジニアとして10年以上働いています。
本記事では、家庭学習とプログラミング教室の違いとそれぞれのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
また、10年以上プログラミングをしてきた経験から、子どもがプログラミングを学習する際に家庭学習とプログラミング教室のどちらがいいかについても紹介します。
プログラミング学習の重要性
私たちの生活において、コンピューターはなくてはならないものです。
コンピューターを上手に使うためには、コンピューターの仕組みを知ることが大切です。
プログラミングを学ぶことで、「コンピューターは人の命令によって動いていること」や「どのように命令すればうまく動いてくれるか」などを知ることができます。
ロボットやAIが増えてきている中で、今後ますますプログラミング学習で得られる知識は重要となってきます。
2020年度から小学校でもプログラミング教育が導入されています。
文部科学省が掲載している小学校プログラミング教育の手引(第三版)にも、プログラミング学習の重要性について書かれています。
コンピュータを理解し上手に活用していく力を身に付けることは、あらゆる活動においてコンピュータ等を活用することが求められるこれからの社会を生きていく子供たちにとって、将来どのような職業に就くとしても、極めて重要なこととなっています。
引用元: 小学校プログラミング教育の手引 | 小学校プログラミング教育の手引(第三版)
プログラミング学習をはじめるのに最適な年齢
子どもがプログラミング学習をはじめるのに最適な年齢は、一般的に6歳ごろとされています。
6歳は、小学校に入学する年齢です。
この年齢は、柔軟な思考力や創造力が発達しはじめるタイミングであり、プログラミングの基礎を学ぶのに適しています。
プログラミング学習をはじめるのに最適な年齢については、下記の記事で詳しく紹介しています。
【何歳からはじめる?】子どもがプログラミング学習をはじめるのに最適な年齢
プログラミングを学習する方法には、「家庭での学習する方法」と「プログラミング教室に通う方法」の2つがあります。
家庭学習の特徴
家庭学習は、家で自主的に学習する方法です。
子どもが自分のペースで学習を進めることができ、自由度が高いのが特徴です。
親のサポートやオンライン教材を利用しながら、自由に学ぶことができます。
プログラミング教室の特徴
子ども向けにプログラミングを教えている教室があります。
プログラミング教室に通うのも、プログラミングを学習する方法の一つです。
プログラミング教室では、専門の講師にプログラミングの基礎から体系的に教えてもらうことができます。
また、他の生徒と一緒に学習できるため、コミュニケーション力が育まれたり、モチベーションも保ちやすいです。
家庭学習とプログラミング教室には、それぞれメリット・デメリットがあります。
家庭学習のメリット
家庭学習には、次の3つのメリットがあります。
- 自分のペースで学習できる
- 費用が抑えられる
- 通学が不要
自分のペースで学習できる
家庭学習では、時間に縛られずにすきな時間で勉強できるため、子どもが自分のペースで学習を進められます。
学校の勉強や他の習い事とも両立がしやすいです。
費用が抑えられる
家庭学習では、プログラミング教室に比べて費用を抑えられるのが大きなメリットです。
無料または低価格の教材を利用することで、コストをかけずにプログラミングを学習することができます。
通学が不要
家庭学習は、基本的には家で学習を行うため、通学が不要です。
通学の時間や交通費を節約することができます。
家庭学習のデメリット
家庭学習には、次の3つのデメリットがあります。
- 専門的な指導を受けにくい
- モチベーションが保つづらい
- 教材やサポートが限られる
専門的な指導を受けにくい
家庭学習では、自分自身で学習を進めなければいけないため、専門的な指導を受けにくいというデメリットがあります。
プログラミング学習では、はじめの段階でつまづいてしまうことも多く、困ったときに質問がしづらいのは大きなデメリットです。
モチベーションが保つづらい
家庭学習では、子どもが自分で学習を進める必要があるため、強い自主性が求められます。
自分一人で学習を進めていく場合はモチベーションの維持が難しくなり、途中で挫折してしまう可能性もあります。
教材やサポートが限られる
家庭での学習では、教材の種類や内容が限られることがあります。
また、はじめてプログラミングを学習する場合には、どの教材を選んだらよいかわからないことも多いです。
プログラミング教室のメリット
プログラミング教室には、次の3つのメリットがあります。
- 専門的な指導が受けられる
- 集団で学べる環境
- 教材選びが不要
専門的な指導が受けられる
プログラミング教室では、専門の講師による質の高い指導が受けられます。
プログラミングの基礎から体系的に教えてもらえるため、はじめの段階でつまづくことも少なくなります。
また、わからないことがある際は、質問もしやすいので、効率的に学習を進めることができます。
集団で学べる環境
プログラミング教室では、他の子どもたちと一緒に学習する場合が多いです。
同じ年代の子どもと一緒に学ぶことで、コミュニケーション能力も育まれます。
また、一緒に学んだり、競い合ったりすることで、学習のモチベーションも保ちやすいです。
教材選びが不要
プログラミング教室では、教室ごとに決められたカリキュラムに従って学習を進めていきます。
自分で教材を選ぶ必要がないため、どの教材がいいか迷ったり、わかりづらい教材を選んでしまうリスクもなくなります。
プログラミング教室のデメリット
プログラミング教室には、次の3つのデメリットがあります。
- 費用が高い
- 通学の手間がある
- 時間が決められている
費用が高い
プログラミング教室は、自宅学習に比べて費用が高くなるのがデメリットです。
プログラミング教室の相場は、1ヶ月に1万円〜3万円で、他の習い事に比べても少し高めの費用です。
定期的に通う場合、家庭の負担になる可能性があります。
【徹底比較】子ども向けプログラミング教室って高い?人気の習い事との費用を比較
通学の手間がある
プログラミング教室に通うには、通学時間が必要になります。
教室までが遠い場合は、時間だけではなく、交通費も必要になります。
また、子どもだけでの通学が難しい場合には、親の付き添いも必要になります。
プログラミング教室の中には、オンラインで受講が可能な教室もあります。
オンライン受講が可能な教室の場合は、通学の手間はなくなります。
【子ども向けプログラミング教室】自宅でオンライン受講できるプログラミング教室まとめ
時間が決められている
プログラミング教室では、授業の時間が決められており、決まった時間に学習を行う必要があります。
自分のペースで学習しづらいのが、デメリットの一つです。
学習方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
家庭学習 | ・自分のペースで学習できる ・費用が抑えられる ・通学が不要 | ・専門的な指導が受けにくい ・モチベーションが保ちづらい ・教材やサポートが限られる |
プログラミング教室 | ・専門的な指導が受けられる ・集団で学べる環境 ・教材選びが不要 | ・費用が高い ・通学の手間がある ・時間が決められている |
選び方のポイント
家庭学習かプログラミング教室か選ぶ際のポイントは、次の2つです。
- 子どもの性格
- 親のサポートが可能かどうか
子どもの性格
子どもの性格や学習スタイルによって、家庭学習とプログラミング教室のどちらが向いているのかが違ってきます。
個人で集中して取り組むタイプの子どもには家庭学習が、他者と協力して進める方が得意な子どもには教室での学びが向いてています。
親のサポートが可能かどうか
親のサポートが可能かどうかも、家庭学習かプログラミング教室のどちらを選ぶかの重要なポイントです。
プログラミング学習は、途中で挫折する人も多いです。
特にはじめたばかりの頃は、わからないことも多く、モチベーションが下がることも多いです。
親のサポートが可能な場合は自宅でも効果的に学ぶことができますが、時間や知識が不足している場合は教室の方が適しているかもしれません。
家庭学習がオススメの人
次のような人には、家庭学習がオススメです。
- 個人でも集中して取り組める人
- 自宅に集中して学習できるスペースがある人
- 親のサポートが可能な人
プログラミング教室がオススメの人
次のような人には、プログラミング教室がオススメです。
- 集団での学習の方が集中できる人
- 自宅に集中して学習できるスペースがない人
- 親のサポートが難しい人
家庭学習にオススメの教材をいくつか紹介します。
- ビジュアルプログラミング言語
- Youtube
- 書籍【有料】
ビジュアルプログラミング言語
ビジュアルプログラミング言語は、視覚的なブロックやアイコンを使って、プログラムを作るプログラミング言語です。
ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作でプログラミングすることができます。
ビジュアルプログラミング言語は、比較的カンタンで対象年齢も低いものが多いため、家庭学習にオススメです。
ビジュアルプログラミング言語の中でも、ScratchとScratchJrが学びやすいです。
ScratchとScratchJrは、対象年齢が異なります。
Scratchは8歳以上が対象で、ScratchJrは5歳〜7歳が対象です。
ScratchとScratchJrの違いは、下記の記事で詳しく紹介しています。
【どちらがオススメ?】ScratchとScratchJrの違いと選び方をわかりやすく解説
Youtube
Youtubeでは、プログラミングの情報を解説してくれているチャンネルがあります。
Youtubeを使うと、無料でプログラミングを学習することができます。
文部科学省のチャネルでもScratchについて、解説してくれています。
書籍
書籍でプログラミングを勉強するのもオススメです。
書籍の良いところは、1冊の本でプログラミングの知識を幅広く学ぶことができるところです。
いくつかオススメの書籍を載せておきます。
プログラミング教室に通ってプログラミングを学ぶ場合は、プログラミング教室選びが重要です。
プログラミング教室を選ぶ際には、次の5つの項目を確認する必要があります。
- 費用
- 学習内容
- 対象年齢
- 受講場所
- パソコンのレンタル
費用
教室ごとに費用が異なります。
費用の主な違いは、月の受講回数です。
月の受講回数が多いと、学べる内容も多いですが、費用が高くなりがちです。
月の受講回数が少ないと、学べる内容が限られますが、費用は安い傾向にあります。
予算と学習スケジュールによって、教室を選ぶことが大切です。
【受講料・入会金・その他費用】プログラミング教室の費用の徹底比較
学習内容
プログラミング教室によって学べる内容が異なります。
子どもの興味やスキルに合ったカリキュラムが提供されているか確認することが大切です。
どれを選んだら良いか迷う場合は、Scratchが学べる教室がオススメです。
Scratchは、ビジュアルプログラミング言語で直感的に操作ができるため、はじめてプログラミングを学ぶ場合でもスムーズに学習しやすいです。
【子ども向けプログラミング教室】Scratchが学べるプログラミング教室まとめ
対象年齢
教室によって対象年齢が異なります。
子どもの年齢に合ったコースがあるか確認が必要です。
受講場所
通学が必要な場合、通いやすい場所かどうかも重要です。
教室まで通いづらい場合は、オンライン授業を検討するのも一つの方法です。
【子ども向けプログラミング教室】自宅でオンライン受講できるプログラミング教室まとめ
【月謝比較】オンライン・オフラインどちらも選べるプログラミング教室まとめ
パソコンのレンタル
プログラミング学習には、パソコンが必要になります。
ただし、パソコンは高価なものも多く、購入するのが難しい場合もあります。
教室によっては、パソコンのレンタルが可能なところもあります。
パソコンを購入するのが難しい場合は、パソコンのレンタルが可能な教室を選ぶのも選択肢の一つです。
【パソコン購入不要】パソコンのレンタルができる子ども向けプログラミング教室
本記事では、家庭学習とプログラミング教室の違いとそれぞれのメリットとデメリットについて紹介しました。
プログラミング学習は、子どもの将来に役立つ重要なスキルです。
家庭学習とプログラミング教室には、それぞメリットとデメリットがあります。
どちらが適しているかは、子どもの性格や親のサポートが可能かによって異なるため、家庭の状況に合わせて選ぶことが大切です。
また、効果的に学ぶためには、適切な教材や教室選びも重要です。
本記事が、プログラミング学習をはじめようとしている人の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
以上、「【子ども向けプログラミング学習】家庭学習とプログラミング教室の違い、メリット・デメリットについて解説」でした。